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Nord et sud de la Méditerranée - 地中海の北と南

Nord et sud de la Méditerranée
~地中海の北と南~


常味裕司 (Oud)
花井尚美 (歌)
西田ひろみ (Violin)
立岩潤三 (Perc)

2020年12月17日(木)
開場18:30/開演19:00

Charge:¥3000(1d付き)

四谷喫茶茶会記
新宿区大京町2-4 1F
03-3351-7904

ご予約 : reservetanc@gmail.com
(メールの件名は sakaiki1217 としてください)

※ソーシャルディスタンスのため15名限定
※ マスクの着用にご協力をお願い致します
※ カフェスペースは営業中、いつでもご利用いただけます。

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日本におけるアラブ音楽の第一人者ウードの常味裕司さんとは何回も共演させていただいていますが、今回はこちらもアラブ音楽のスペシャリストのヴァイオリン西田ひろみさんと、パーカッションの立岩潤三さんとの本格的なアラブ音楽のユニットとご一緒させていただきます!
悠久の時を経て今もなお伝統的なアラベスクが生きているアラブの音楽、体系化したのは随分と後になってから、カイロで国際会議が行われた際ヨーロッパからヒンデミットなどの作曲家達も参加したそうです。そこで歌ったのが当時28歳のウンム・クルスーム、アラブ圏では知らない人はいない超天才ディーバです。今回は彼女の名曲に初挑戦することになり猛勉強中😅です。

アラブ音楽を初めて聴いたとき、あの不思議な音程(微分音)はなんだろう?? が始まりでした。
関連本を買って読むとそこには一音が9分割される!という衝撃の理論があったのです。
実際の演奏ではそこまで厳密にではないものの、旋法によって音を使い分けるという繊細な感覚が存在したことに感動したのを覚えています。そして西洋の中世からルネサンス、バロック期の発展を感じて歌ってきた私には基本的に和音がないことも同時に驚きでした。それは単旋律が単旋律でありながらアラベスク的な装飾やリズムなどによって限りなく広がる世界なのでした。

最近は思うのです。アラブ音楽を歌っていると、グレゴリオ聖歌などのネウマ譜で音を辿った時の感覚に非常に似ていると。
一つ一つに分かれて書かれている現代の音符は音程やリズムが明確に分かり音楽に不可欠かつ便利なわけですが、音がバラバラになってしまっているじゃないですか(笑)

でも実際に歌う時は、当たり前ですが、音や息は繋がっています。どう歌うのかが視覚的にも表現されているのがネウマ譜ですね。だから思っているより音楽はもっと近いのではないかと。(ちなみにアラビア文字を学び始まった時は殆どネウマじゃん!と思ったものです😅)

そこで今回はアラブ音楽と西洋音楽が出逢った証としても知られているカンティガス・デ・サンタマリアもウンム・クルスームの現代も親しまれる歌謡曲も、相応しい魅力的な楽器演奏と共に歌わせていただき、またどんな発見があるかワクワクしています。

私の尊敬する師匠レベッカ・ステュアートが推奨する古楽の旋法的(モーダル)な歌い方は口伝される民族音楽に生き続けていることから私自身も世界のあらゆる音楽を学びました。帰国前の最後のレッスンの時シタールを弾きながらインドの歌を歌ってくれました。一度も民族音楽を学ぶように勧められたことはありませんでしたが。今思えばはなむけの歌のようでした。

こんな時代ですが“音楽が出逢った時”を見届けていただけたらありがたく、幸せです。

(花井尚美)

2017Arab
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花井尚美コンサート事務局

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