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岐阜県美術館パイプオルガン定期演奏会

岐阜県美術館パイプオルガン定期演奏会に出演します

このコンサートに歌が入るのは初めてだそうです。イタリアバロック様式の辻オルガンで、ジャコモ•カリッシミのオペラのように劇的な「めでたし天の幼子」などクリスマスの歌を歌います♪


第344回 12月14日(日曜)午後2時00分から
オルガン 大槻由美子 ・ 歌 花井尚美

岐阜県美術館のパイプオルガンについて
多目的ホール内のパイプオルガンは、昭和59年3月に設置されました。このオルガンは美術館内に設置されたものとしては日本で最初のパイプオルガンです。世界でも数少ないイタリアバロック様式のオルガンで、ストップ数は9個、ペダルは8本。パイプは全部で408本あり、鍵盤数は27個と18個、共に木製で鍵盤1個の大きさは、大きいほうの鍵盤が10cm×2.2cmとやや小ぶりになっています。【制作:TSUJI ORGAN(辻オルガン)】 

辻オルガンについて

お問い合わせ
岐阜県美術館 総務部担当
TEL: 058-271-1313/FAX:058-271-1315
岐阜県美術館HP



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特別公演:ギヨーム・ド・ロリスの『薔薇物語』―中世における文学と音楽

今年最後の「薔薇物語」を公演します。これまでより多く古フランスの響きを楽しんでいただくつもりです。
ちなみにアンサンブルの名前「En songe(夢の中で)」ですが、日本語版は「夢みながら」となりました。
夢のようなコンサートになるように夢みながら頑張ります。

これをもって薔薇物語シリーズ暫しお休みになりますので、ご興味のある方は是非いらしてください。
(花井尚美)

2014年12月11日(木)午後6時より (入場無料)
学習院大学文学部北2号館10階大会議室

特別公演 ――音楽と朗読の夕べ――
ギヨーム・ド・ロリスの『薔薇物語』-中世における文学と音楽

アンサンブル「夢みながらアン・ソンジュ」
(音楽監督 花井尚美)

学習院大学文学部フランス語圏文化学科 主催
学習院大学文学会 共催

フランス語圏文化学科HP

14時の回は完売! リハーサルの様子

14時の回は完売となりましたが、11時の回は、まだ余裕がございます。
どうか、メールにてご予約ください。
info.naomiconcert@gmail.com

今日のリハーサルのコメントです。
--------------------------------------------
ウード+トンバク+ハープの美しい調和!うっとりでした!
国籍不詳な音楽が、フランス文学を豊かに色付けてくれます。
お楽しみに!(花井尚美)

「薔薇物語」公演について

<公演について>

"恋愛は12世紀の発明だ"と言われています。これは、この時期西洋において新しい恋愛観と様式が生まれたことを示しています。私はこれまで中世ルネサンスの愛の歌シャンソンを歌ってきましたが、これらの詩の発想はどんな観念から生まれたのかを知りたくなり、『薔薇物語』に出逢いました。
ここに愛の神の掟など宮廷風恋愛についての観念を読み取ることができるだけでなく、有難いことに篠田勝英氏等の生き生きとした日本語翻訳によって、現代の私達も十分楽しめる寓意文学として興味深く読むことができました。そこで、当時の文学の楽しみ方である朗読会の形でその一部を、その頃の名曲と共に皆さんにご紹介してみたいと思いました。二人のギョーム、マショーとデュファイなどの作曲家達もこのお話しを熟知しており、直接この"薔薇"を歌った作品すら存在します。
日本では珍しい、美しい薔薇の庭園のあるこの洋館で、ヨーロッパ中世の夢の一コマを楽しんで頂けたら幸いです。

花井尚美


<薔薇物語について>

12・13世紀頃のフランスにおける「恋愛」は、現代の「恋愛」と、どう違うのか。恋愛、詩作、そして音楽を分けて考えることをしない、というところが大きな違いではないだろうかと思います。恋愛するときに生じる様々な葛藤や矛盾なくしては、良い詩や曲を作ることはできない・・・。この考えを凝縮させたのが『薔薇物語』です。2万行を超えるこの詩は、実は一人ではなく、二人の詩人によって書かれたもので、第1部は13世紀初頭にギヨーム・ド・ロリス(Guillaume de Lorris)、第2部は13世紀末にジャン・ド・マン(Jean de Meun)がそれぞれ筆をとり、それぞれ恋愛について個性的な文章を残しました。
今回の演奏会では、中世フランスの気品溢れる「宮廷風恋愛」を理解する上で最も重要な第1部を取り上げることにしましたが、話を簡単に要約しますと、主人公の「私」が、20歳のときに見た夢を5年以上経ってから作品に歌い上げる、というものです。その夢の中に出てくる薔薇は「ある女性」を表し、主人公はその女性との叶わぬ恋に身を焦がすことになります。さらに<閑暇>、<歓待>、<拒絶>などといったアレゴリー(擬人化された概念)たちが主人公と彼の愛する薔薇との対面を手伝ったり阻止したりします。
この一風変わった物語は、読者自らが体験したことのある恋の悩みを取り上げ、それを解決するための知恵を、面白い物語を通じて学べる、恋愛教本とも言えます。当時の証言によれば、このような作品を宮廷で読む場合、朗読を担当する人が声に出し、音楽の演奏を挟むなどして、陽気でありながら、格調高い朗読会が行われていたようです。
13世紀から16世紀にかけて広く読まれた『薔薇物語』は、その独特な愛と詩に関する考察が人気を博して、ルネサンス以降もヨーロッパの人々の意識の中に潜在的なものとして存在し続け、さらには現代のフランス文化・文学へも影響を与えた、フランス中世文学を代表する作品となっています。

佐藤ヴェスィエール吾郎


Roman de la Rose BL Harley MS4425


11月6日「薔薇物語」公演概要

2014年11月6日「薔薇物語」 出演者

花井尚美 (企画・歌)

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オランダ王立デンハーグ音楽院バロック声楽科、及びブラバント音楽院古楽アンサンブル科卒業。オランダベルギーを中心にヨーロッパ各地で、ソリストとして小編成のアンサンブルやオーケストラ等と共演。帰国後、グレゴリオ聖歌とルネサンス多声音楽を中心に活動するヴォーカルアンサンブル・カペラの活動を始め、ジョスカン・デ・プレミサ曲全集CDが完成予定。「アントネッロ」と共演のCD《デュファイラメント》などリリース。日仏会館にて"プロジェクト中世"レクチャーコンサートでは中世フランス音楽、リサイタルではシャンソン一千年の歴史を歌った。古楽アンサンブル「コントラポント」メンバー。

佐藤吾郎 Georges Veyssière (企画・語り)

佐藤吾朗

慶應義塾大学・明治大学 非常勤講師(フランス語)。パリ第4ソルボンヌ大学・大学院博士後期課程在籍中。専門はフランス中世文学で、主に「シャンソン」の起源と言われている、12・13世紀の恋愛歌・抒情詩を研究対象としている。その傍ら、数々のフランス語での朗読に関わる仕事や講演に子供の頃から携わり、音読を通じて文章の音楽性とリズムを前面に出す活動を続けている。

常味裕司 (ウード)

常味02

日本では数少ないウード演奏家。民族音楽センター在籍中、アラブ音楽に出会う。スーダンのウード奏者ハムザ・エル=ディン氏のもとで演奏法を学び、89年よりチュニジアへ渡りアラブ世界を代表するウード奏者 故アリ・スリティ氏に師事、本格的にアラブ音楽を学ぶ。日本においてはアラブ・トルコ古典音楽を中心にソロ活動およびアラブ音楽アンサンブル Farhaや Arabindiaなどを主宰。公式ホームページhttp://www.oud.jp/

矢野 薫 (中世ハープ)

矢野薫

上野学園大学音楽学部器楽学科ハープシコード専攻卒業。渡邊順生・西山まりえ・戸崎廣乃、故大橋敏成・小林英之・濱田芳通の各氏に師事。フランス、シャロン・アン・シャンパーニュ国際音楽祭、第1回目白バ・ロック音楽祭【デビューリサイタル】等、国内外の音楽祭に出演。また『アントネッロ』のメンバーとしても数多くのコンサートやレコーディングに参加。第17回古楽コンクール入選。

蔡 怜雄 (トンバク・ダフ) 

さいれお

幼少より世界の音楽、文化に興味を持ち育つ。大学時代トンバクやダフの繊細な表現、音色の豊かさ、楽器の美しさに惹かれてペルシャの打楽器奏者に。2012年にバークリー音楽大学を卒業、Peyman Nasehpour氏らからペルシャの打楽器演奏を学ぶ。ボストンではペルシャ音楽のグループに参加し各地で演奏する。帰国後はペルシャ音楽、ヨーロッパ中世古楽を中心に様々なジャンルの奏者と活動中。

渡辺研一郎 (歌)

渡辺研一郎

1990年生まれ。2013年3月、早稲田大学政治経済学部経済学科を卒業。同年4月より、東京藝術大学院音楽研究科修士課程音楽学専攻に在学中。チェンバロを川合由美子、中世のソルミゼーション法を辻康介、グレゴリオ聖歌や計量記譜法に基づく教会音楽の演奏法を花井哲郎、声楽を花井尚美の各氏に師事。古楽アンサンブル コントラポント、ヴォーカル・アンサンブル カペラ等の公演に参加している。

11月6日「薔薇物語」公演概要

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花井尚美コンサート事務局

Author:花井尚美コンサート事務局
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